あなたの声が必要な理由
病院では、医師や看護師が話した内容を記録に残す作業に、多くの時間が割かれています。音声AIが医療の言葉を正しく聞き取れれば、文字起こしの負担を減らす助けになります。
ただ、医療の専門用語は一般的な音声AIが聞き間違えやすい言葉です。そこで、医療者が文章を読み上げた声を集め、AIに医療の聞き取りを学ばせるプロジェクトを進めています。
同じ文章でも、声の高さ、話す速さ、年代や話し方は一人ひとり違います。いろいろな声で学び、確かめるために、目標は医療者300人のご協力です。
お願いするのは、画面に表示される文章の読み上げです。
原稿を用意したり、患者さんとの会話を録音したりする必要はありません。スマートフォンと、少し静かな場所があれば参加できます。
集まった声は、成果につながっています
ご協力いただいた音声で追加学習し、医療用語に対応する認識処理も改良しています。現在の中間確定モデル「コエレクボイス longmix v2 / seed42」を、学習に使っていない話者の声で評価しました。
155発話・5話者で評価
80発話・3話者で評価
同じ短文評価セットで、汎用のWhisper-smallはCER 29.06%。医療に合わせた学習とモデル・認識処理の改良により、聞き間違いを減らしてきました。
まだ、すべての声や環境で十分に確かめられたわけではありません。より多様な声を集めることが、次の学習と検証を支えます。
CERは文字の置換・削除・挿入を集計した割合で、小さいほど高精度です。数値は独自評価セットでの結果であり、一般の診療環境で同じ性能を保証するものではありません。
モデル仕様・詳しい評価条件を見る
- 名称・開発
- コエレクボイス(Koereq Voice)
Wonder Drill株式会社(日本) - 対象モデル
- longmix_v2_seed42(中間確定モデル)
- 提供形態
- 現在外部提供なし。モデル本体・ソースコードは一般公開していません。
- サイズ
- 約6億パラメータ(0.6B規模、基盤モデルの公称値)
- モーダル
- 日本語音声(16kHz・モノラル)→ 日本語テキスト
- 基盤モデル
- NVIDIA Parakeet TDT-CTC 0.6B-ja
- 認識構成
- 追加学習した音響モデル、ASCII対応CTCヘッド、医療言語モデル(KenLM)等を組み合わせた最終認識構成
- 小型化
- 端末向けの低精度化・量子化も検証中。旧世代Core ML FP16版は約1.1GBで、以下のseed42の性能とは区別しています。
| 評価 | 発話 / 話者 | CER | TermMiss |
|---|---|---|---|
| 短文 P2 | 155 / 5 | 2.79% | 6.17% |
| 長文 P3-multi | 80 / 3 | 4.36% | 9.28% |
TermMissは医療用語が正しく認識されなかった割合です。用語分母は短文308出現、長文851出現。長文の話者別CER / TermMissは、40発話の話者で3.99% / 8.58%、20発話の話者で4.27% / 9.00%、別の20発話の話者で5.20% / 11.00%。情報更新:2026年9月14日。
いただいた声を、どう活かすのか
声と文章をセットで集める
表示された文章と、読み上げた音声を組み合わせて、AIの学習や評価に使うデータにします。
医療の言葉を学び、別の声で確かめる
医療の音声で追加学習し、学習に使っていない話者の音声で精度を確認します。集まった声を、学習と評価に分けて活用しています。
現場で使える文字起こしを目指す
音声を端末内・院内で扱える設計を重視し、人が認識結果を確認する文字起こし補助として開発を続けます。
録音・属性情報は研究開発に利用します。開発成果は商用サービス等に利用される場合があり、音声データは個人がわかる情報を除いて公開される場合があります。参加前に、録音ページの同意説明を必ずご確認ください。

